ローソン健康保険組合
メンタルヘルスの基礎知識

1. ストレスを知る ー「ストレスって、何?


ストレスって、何?

 「ストレス」とは何か、ボールを引き合いに出して説明しましょう。軟らかなボールがあるとします。これを持って指で押すと形がゆがみます。このゆがんだ状態が「ストレス」で、ボールをゆがませた原因、つまり押すという刺激を「ストレッサー」と言います。
 ボールを人間に置き換えると、ゆがむのは心身です。ゆがませるストレッサー(刺激)は、外部的刺激(病気、ケガ、寒冷、温熱など)と内部的刺激(精神的緊張)に大別できます。病気やケガはそれらが治ればストレス状態はなくなりますが、精神的緊張がもたらすストレスは簡単に消え去るものではありません。現代人を悩ます大きなストレスとはこの後者の、心にかかわるストレスです。

ストレス状態が長引くと、体の不調に現れることも

 ストレッサーの刺激が加わると、私たちの心身では防衛反応が働きます。これによってある程度までのストレス状態には適応しようとするのです。しかし、大きなストレッサーが加わったり長い間続くと、適応能力を超えたストレス状態をもたらすことになります。それは心だけでなく体にも大きな影響を及ぼします。自律神経のバランスが崩れ、心臓や胃腸、血管などの臓器や器官の働きに支障を来たし、いろいろな不調感が現れてくるでしょう。
 ストレス状態がもたらす初期の頃の不調感には、次のようなものがあります。
【ストレス状態の初期に現れる不調感】

目が疲れやすい/肩がこりやすい/背中や腰が痛くなる/朝、気持ちよく起きられないことがよくある/頭が重い・すっきりしない/立ちくらみしそうになる/夢をよく見る/手足が冷たくなることが多い/食べたものが胃にもたれることが多い

このような症状に気づいたら、原因を探ってください。病気や不節制のようなはっきりした原因に思い当たらないようなら、ストレスによるものかもしれないと疑ってみましょう。


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