保健師レター
今年の夏も、熱中症&感染症対策(知識編)
こんにちは。
保健師の香本です^^
いつもお仕事やご家庭のこと、自分のこと、おつかれさまです。
蒸し暑い日が続いたり、かと思えば気温が低い日もあったり…
体調管理が難しい時期ですね。
気候変動の影響により、日本を含め世界的に年平均気温は上昇傾向であり、それに伴い、
熱中症による救急搬送や死亡者の数も増加傾向にあるなど、国民生活に深刻な影響を及ぼしています。
熱中症は、適切な予防や対処が実施されれば、死亡や重症化を防ぐことができますが、近年、
熱中症が増加していること、今後の気候変動等の影響を考慮すると状況はますます悪化していくことが
懸念されます。
カラダが暑さに慣れていない梅雨明け頃は特に、熱中症のリスクが高くなります。そして今月は、
コロナ禍での東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催を控えており、今まで以上の対応・心構え
が求められています。
■熱中症は、脱水症から起こります
熱中症は、毎年、多くの人の命を奪う恐ろしい症状ですが、その背景には脱水症が潜んでいます。
[熱中症の発生メカニズム]
体温上昇 → 発汗 → 体液不足(脱水症) → 発汗ストップ → 熱中症
■ご存知ですか?
■夏の脱水症状サイン「べた」「だる」「ふら」「いた」
べた…首筋などがベタベタしてくる、夏の蒸し暑さの嫌な感じ
→実際に首筋など触ってみて、少しでもベタベタしていたら、こまめな水分補給と適度な塩分摂取をお勧めします。
だる…元気が無いように見える、食欲減退
→水分のみの摂取では*低ナトリウム血症を引き起こしてしまい危険です。
→電解質を含む飲料(経口補水液)を摂取し、失った体液の補正をすることで脱水の進行を防ぎましょう。
*血液中のナトリウムという電解質成分のひとつが、何らかの理由により少なくなる病気。
ナトリウムは、心臓の心拍リズムや細胞膜の機能を維持し、細胞の機能・生存を保つうえで重要な働きをしている。
ナトリウム濃度が高すぎても少なすぎても正常な状態ではなくなる。
ふら…「めまい」や「たちくらみ」、少しフラフラしているようにみえる
→熱中症Ⅰ度の状態が進行中であり、放置すると脳がダメージを受け、次第に意識レベルが低下してきます。
→速やかに電解質を含む飲料(経口補水液)を摂取してください。
いた…足がつったり、頭痛が出現している
→熱中症Ⅱ度に分類される症状に近づいており、症状としてカラダの様々な箇所のこむら返りや、特に熱っぽい
症状が出現。
→速やかに電解質を含む飲料(経口補水液)を摂取し、症状が改善しない場合は医師の判断を仰いでください。
■まだまだ制約が多い生活ですが皆で力を合わせて。まずは自分を大切に。
Ⓒ清水 茜/講談社
次回は、熱中症の対策について、お伝えいたします^^