保健師レター
今年の夏も、熱中症&感染症対策(対策編)
こんにちは。
保健師の香本です^^
みなさま、いかがお過ごしでしょうか。暑さには慣れてきましたか?
先日、熱中症の知識について、お伝えをいたしました。
予防ができれば一番良いのですが、日常生活のなかで、なかなかやりにくい環境もあるかと思います。
「どのような状況がどのくらい危険なのか」
「その時、私はどのような行動をとれば良いのか」
それを頭に入れておくだけでも、自分の命、他人の命を救うことができます。
実生活と照らし合わせながら、ゆっくり覚えていっていただけたらと思います。
今回は、実際の熱中症対策についてお伝えいたします。
■暑さを避けましょう
・感染症対策のため、換気扇や窓の開放によって換気を確保しつつ、エアコンの温度設定をこまめに
調節する
→熱中症予防のためには、エアコンの活用が有効です。ただし、一般的な家庭用のエアコンは、空気を循環させる
だけで換気はおこなっていません。新型コロナウイルス感染症対策のためには、冷房時でも窓の開放や換気扇により
換気する必要があります。換気により室内温度が高くなりがちですので、エアコンの設定温度を下げるなどの調整を
しましょう。
・暑い日・暑い時間帯は無理をしない
・涼しい服装にする
・急に暑くなった日などは、特に注意する
■こまめに水分補給をしましょう
・のどが渇く前に、こまめな水分補給をしましょう。
・水分補給の目安は、1日1.2㍑を目安に …食事以外で
・激しい運動・作業を行ったときや、大量に汗をかいたときは、塩分も忘れずに補給しましょう。
■適宜、マスクをはずしましょう
マスクは、飛沫の拡散予防には有効であり、基本的な感染予防対策として着用が呼びかけられ
ていますが、マスクを着用していない場合と比較すると「心拍数」「呼吸数」「体感温度」
「血中二酸化炭素濃度」の上昇など身体に負担がかかることがあります。
・気温・湿度が高いなかでのマスク着用時は要注意
・屋外で人とじゅうぶんな距離(2メートル以上)を確保できる場合には、マスクを外す
・マスクを着用している時は、負荷のかかる作業や運動を避ける
■日頃から健康管理をしましょう
まず、自分のカラダがどのような状態なのかを知ることが、健康管理のスタート地点です
・日頃から体温測定&健康チェック
→毎日、定時(起床時など)の体温測定・健康チェックが大切であり、これは熱中症対策にも有効です。
自分自身の平熱を知っておくことで、発熱に早く気付くことができます。
・体調が優れないと感じたときは、無理せず自宅で静養する
・おかしいなと思ったら、地域の新型コロナウイルス感染症に関する窓口や最寄りの
医療機関に連絡・相談する
■暑さに備えたカラダづくりをしましょう
毎年、気温が上昇し暑くなり始める時期、カラダが慣れきっていない時期に、熱中症を発症
する人が増加します。梅雨の合間 / 突然気温が上昇した日 / 梅雨明け後の蒸し暑い日 などに
発症しやすいです。
・暑くなりはじめの時期から*適度にカラダを動かす習慣をつけましょう。
もちろん、無理しない範囲で、水分補給忘れずに!
・カラダが暑さに慣れていない時期が危険です。人とのじゅうぶんな距離を保ちつつ、
屋内・屋外での適度な運動で少しづつカラダを慣れさせましょう。
*適度な運動習慣…“やや暑い環境”で”ややきつい”と感じる強度で、毎日30分程度
■みんなで積極的に「目配り」し「声を掛け合い」ましょう
こども・高齢者・障がいを持った方々は、熱中症になりやすいため、じゅうぶんに注意する
必要があります。密集・密接・密閉を避けつつ、周囲の方からも積極的な声掛けをお願いします。
・家族や友人と電話で話し、「元気である」ことを確認する
・メールやSNSなどを活用し、頻回に体調を確認する
→自宅でも熱中症は起こり得ます。お留守番中のお子様、親御さんへの安否確認を、特にお願いします。
・体調の異常を自覚したら声を掛け合うことができるよう、連絡先を控えておく。
[引用・参考文献]
◆環境省 厚生労働省 「令和2年度の熱中症予防行動」
◆厚生労働省HP 新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)
◆新型コロナウイルス感染症の流行を踏まえた熱中症診療に関するワーキンググループ
日本救急医学会・日本臨床救急医学会・日本感染症学会・日本呼吸器学会
■まだまだ制約が多い生活ですが皆で力を合わせて。まずは自分を大切に。
Ⓒ清水 茜/講談社