保健師レター
自律神経の乱れに注意
こんにちは。
ローソン健康保険組合に3月より新しく保健師として着任しました、高橋です。
どうぞよろしくお願いいたします。お身体の事で気になることがありましたら、お気軽にお問い合わせください。
さて、皆様…春と言えば、何を思い浮かべますか?
桜やお花見、美味しい食べ物など色々なものをイメージする方が多いのではないでしょうか。
また出会いと別れ、新生活が始める時期でもあります。
春は一年のうちで寒暖差が大きく、さらには新生活における生活環境の変化により自律神経が乱れやすくなります。今回はそんな自律神経のお話をします。
■自律神経とは
そもそも自律神経とは、私たちの体の中にある神経系の一部で、意思とは無関係に働き体内をベストな状態に保ち続ける神経の総称です。
自律神経は「交感神経」と「副交感神経」の2種類から成り、互いにバランスを取りながら体の状態を整えます。
それぞれどんな働きをしているのか…
〇「交感神経」とは、日中起きているときや緊張しているときに優位になる神経で、活発に動くことができるように体の状態を保ちます。
例えば、体を動かすときは全身により多くの酸素が必要です。
そのため交感神経が優位になると気管支を広げてより多くの酸素を取り入れ、心拍数を上げてその酸素を全身に届けようとします。
緊張しているときに汗をかいたり喉が渇いたりするのも、交感神経の影響によるものです。
私たちが日中活発に動けるのは交感神経のおかげなのですね。
〇「副交感神経」とは、リラックスしているときや寝ているときに優位になる神経で、交感神経と正反対の働きをしています。
体を激しく動かす必要がないときは多くの酸素を必要としないため呼吸は深く遅くなり、心臓はゆっくりと動くため血圧が下がります。
よく眠れるように瞳孔を狭くして外界から光を取り込まないようにしたり、寝ている間に目が乾かないように涙を多く分泌したりもします。
副交感神経は体を十分に休ませ、栄養の吸収や排泄など生命維持に必要な行為をコントロールしているのですね。
■自律神経が乱れると起こること
自律神経は全身に張り巡らされており、その症状は多岐に渡ります。
例えば不眠や疲労感、頭痛、肩こり、動悸や息切れ、胃痛や下痢、便秘などの消化器症状、イライラや不安などが挙げられます。
■自律神経が乱れる原因は何なのか…
①ストレス…自律神経の乱れはストレスが影響していることが多いと言われています。
②不規則な生活…ストレスと並んで自律神経の乱れに影響を与えていると言われています。
③季節の変化…気候への適応による身体的な負荷や不安、プレッシャーなど心身へのストレスにつながる要素が多く、自律神経のバランスも乱れやすい時期であるともいえるでしょう。
④更年期障害などの病気…自律神経の乱れはなんらかの病気によって引き起こされることもあります。代表的な病気として知られるのが更年期障害です。
■気を付けたいポイント
①ストレス解消を心がける。
②規則正しい生活を送り、生活リズムを整える。
③物の考え方や見方を変える。
④症状が辛いときは専門家に相談する。
他にも…
・お風呂にゆっくり浸かる。
・深呼吸をする。吸う(4秒)・止める(4秒)・吐く(8秒) の呼吸方法。
・少しの運動を行う。通勤で出来ることでも大丈夫!
・1日3回のバランスの取れた食事。
・15時以降はカフェインを控える。
・夜寝る前にブルーライトを浴びる機会を減らす。
・起床後は日光を浴びる。サーカディアンリズム(約24時間で一周する体内時計のこと)が整います。
これらも効果的ですので是非意識してみてください。
私たちは、過度なストレスや不規則な生活習慣などによってバランスが乱れ、さまざまな不調が現れることがあります。
自律神経のバランスを整えるためには、まずはストレス解消を心掛け、生活リズムを整えることが重要です。
普段の生活を見直して、できるところから改善していきましょう。
もし症状がつらいときや長引くときは、無理せず最寄りの内科に相談することも大切ですよ。
ひとくちメモ
自律神経失調症とは、自律神経の乱れによる症状が出ている状態のことを言い、病名ではありません。
[参考] 一般財団法人 日本予防医学協会HP
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問い合わせ先:
ローソン健康保険組合 保健師 高橋裕未
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