保健師レター
糖尿病ってどんな病気?
こんにちは。ローソン健康保険組合の保健師高橋です。
2025年度の健診が始まりましたね。皆さんは健診結果を見ていますか?
健診結果は自分の健康を客観視できる大事なものです。
中でも、HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)と血糖値は糖尿病を見るための
数値です。実は、糖尿病は日本人にとって非常に深刻な健康問題であり、
国民の6人に1人は糖尿病または糖尿病予備群であると推定されています。
知らず知らずのうちに糖尿病にならないためにもまずは知ることから始めましょう!
■血糖値とは何か
血糖値(空腹時、随時)とは、血液中に含まれるブドウ糖(グルコース)の濃度のことです。簡単に言うと、体内で糖質を摂取したときに血液中にブドウ糖が増える状態を数値で表したものです。 血糖値は、食事の量や運動によっても変化しますが、健康な人はインスリンというホルモンが働き、血糖値を一定の範囲に保つように調整されています。
■HbA1cとは何か
血液中の赤血球内のヘモグロビンにブドウ糖が結合したもののことです。
過去1~2ヶ月の血糖値の平均値を反映しており、糖尿病の診断や治療管理に用いられます。
■そもそもどんな病気?
糖尿病は、インスリンが十分に働かないために、血液中を流れるブドウ糖という糖(血糖)が増えてしまう病気です。インスリンは膵臓から出るホルモンであり、血糖を一定の範囲におさめる働きを担っています。
血糖の濃度(血糖値)が何年間も高いままで放置されると、血管が傷つき、将来的に心臓病や、失明、腎不全、足の切断といった、より重い病気(糖尿病の慢性合併症)につながります。
■糖尿病の3大慢性合併症
これにより…
QOLの著しい低下・ がんや循環器疾患リスクの上昇により命に係わる!
《HbA1c毎のリスク》
■予防をしよう!
糖尿病を予防するためには、バランスの取れた食事、適度な運動、規則正しい生活習慣が非常に大切です。
【食事】
・糖質をコントロールする
・脂質を控える
・野菜をしっかりとる、間食は摂り過ぎない
【運動】
・散歩をする、階段を使う等、普段の生活の中で習慣的な運動をする。
・適度な筋トレを行い、筋肉量を増やすことでインスリン抵抗性の改善をする。
・ウォーキングやサイクリング等の有酸素運動を取り入れる。
【生活習慣】
・朝食を抜かず、バランス良く1日3食摂取する。
・毎日7時間を目安に睡眠をとるように心掛ける。
・インスリン抵抗性を高め、糖尿病のリスクを増加させるので、禁煙を心がける。
▼既に糖尿病と診断された人、健診結果を指摘された人
糖尿病による高血糖は、きちんと治療すれば確実に正常域まで下げることができます。
しかし、インスリンの作用が不足している状態は、長年の生活習慣の積み重ねや加齢によって生じたものです。
治療をやめると元の高血糖に戻ってしまいます。
しかも、高血糖はほとんど無症状なので、自分ではわかりません。
一度糖尿病と診断されたら、治療をよく守り血糖値が正常域にコントロールされている人も含めて、
定期的に通院し病状をチェックしましょう。
ローソン健康保険組合では糖尿病に関わる保健事業を行っています。
①じぶんけあ…保健師が対象者(HbA1c7.5%以上)へ受診勧奨のメール、手紙を送る。
②糖尿病対策アクション…委託会社による糖尿病プログラムの実施。対象者(6.5%以上)。
対象になられた方は案内文書を確認して、行動を起こしましょう!
【引用・参考元】
糖尿病情報センター:https://dmic.ncgm.go.jp/index.html
日本糖尿病学会:https://www.jds.or.jp/
問い合わせ先:
ローソン健康保険組合 保健師 高橋裕未
03-5435-1960(代表)
o.kenpo.hokenshi@law001.lawson.co.jp